【物置小屋】DIY建築記録 建築編:床、壁、屋根、ドア

雑な図面ですが、こんな感じの物置を作っていきます。

床を作る 束柱と根太

 前回投稿で、基礎の構築まで完了しました。まずはその上に束柱を立てて、床を構築していきます。
使用した部材は以下の通り。

用途部材
床板24mm 構造合板
根太2×4材
束柱90mm 防腐剤注入 角材

一般的には床板は12mmもあれば強度的には問題ないそうですが、用途が物置なのでそれなりの重量でも問題ないように厚めのものを使用しました。たわみも少なく施工面でも楽になるメリットがあります。

根太(床板を置く部材)は2×4材で、束柱(沓石に立てる柱)は90mmの角材です。束柱は湿気対策で床を地面から離す目的で入れました。基礎に直接根太でも良いかもしれません。

屋外に面する部材は防腐剤となる屋外用塗料で塗装していきます。木材なので湿気で腐ったり、白アリを防止する必要があるためです。使用した塗料はこちら。

キシラデコールのウッドコートになります。
キシラデコールは有名な塗料で我が家の外壁の木部にも塗られています。種類が豊富で内装から屋外まで色々あります。間違えないようにしましょう。

今回使用したウッドコートは半造膜系というタイプ。メンテナンスの再塗装も5年おきで良く長持ちです。色は薪棚に合わせて緑系をチョイス。雰囲気が重くなりそうなので差し色に白を入れました。

塗料のタイプ
  • 造膜系・・・乾燥すると膜を作ってコーティングする。保護力は高い。木目が見えなくなる。
  • 半造膜系・・・特殊な塗膜でコーティングし、木目を完全につぶさない
  • 浸透系・・・木材に浸透し、保護する。木目を生かした塗装が可能。保護力は劣る

束柱と根太、床板の裏面を塗装し、沓石の上に組み立てていきます。
部材の仮止めはコーススレッドで行い、固定は釘をひたすら金槌で打ち込みます。
手がしびれる・・・。

ここまでは、ブルーシートで簡単に覆えるので、天候を気にせず作業の中断が可能です。
のんびりとGWや天気のいい週末を使って6月に作業をしていました。

壁を作る フレームと壁 釘打ちしんどい

ここからは、天候を気にしつつ一気に上棟して、屋根の防水までやってしまいたいところになります。
使用する材料はこんな感じ。

用途部材
フレーム2×4材
9mm OSB
棟木2×6材
垂木2×4材

フレームは規格化されている1820mmの2×4材を建物の高さ方向に使用する設計なので、水平方向の部材を切って組んでいく作業になります。ここでもコーススレッド+釘で固定していきます。

釘は2×4材同士の固定は、CN釘の90mmを使用しました。どこにどの長さの釘を使うか、どの程度の感覚で釘を打つかといったポイントは規格になっています。
打ち込むときは、釘の頭が部材に食い込まないようにする必要があります。

作ったフレームを床に立てていきます。四隅の角がしっかり90度になっているか、壁が垂直に立っているかを水平器やスコヤを使って確認します。

フレーム同士をより強固に固定するために、念のためフレームの上に1本2×4を渡しました。
その上に、屋根の棟木と支える木材を取り付けます。支えの方は後ほど小窓にでもしようかと思ってこの形にしました。サイドのフレーム上部は、屋根のケラバが突き出す分長くしています。

壁を貼っていきます。ここが一番の果てしない釘打ち作業。
驚異的なペースでCN釘50mmが消えていきます。とりあえず100本で買ったけど、300弱くらいは必要になりました。途中買いに走ったり無駄な時間を使ってしまった。

屋根の方も垂木を渡したので大分外観ができてきた状態です。
垂木は斜めになるので、固定には強度を出すためシンプソン金具を使用しました。
ハリケーンタイはもともと左右対称だったのですが、廃盤になって片方しか手に入らないようです。
強引に取り付けることになりました。

7月の日差しに心折れそうになりながら汗だくの苦行になりました。

屋根を作る 一生に一度の買い物

屋根を作っていきます。晴天が続くようであればいいですが、上棟後はなるべく早く防水処理まで行きたいところ。使用する材料はこんな感じ。

用途部材
屋根11mm OSB
破風板2×4材
鼻隠し2×4材
屋根防水アスファルトルーフィング、タッカー
屋根葺きアスファルトシングル、シングル用釘、シングル用接着剤
水切り軒用、ケラバ用

はい。よくやるミスですが、自作の屋根の上で作業をするという作業に興奮して写真を取り忘れました。いきなりの完成写真でご容赦ください。

屋根の構造はこんな感じになっています。屋根材としてOSB11mmを使用。
仮固定したあとは、屋根の上に登って作業するのですが、最初はなかなかの屋根の角度にOSBと靴のグリップが頼りなく、どう登ろうかとかなりビビりました。

結局横に建てた薪棚から登るのが良い感じという事に気づき、作業はそちらから登って実施。
薪棚がなかったら大きな脚立が必要でした・・・。

水切りは軒先用とケラバ用があります。ぶっちゃけDIYなら軒先用でケラバ用を代用しても問題なさそうでしたが、物は試しにってことでケラバ用も購入しました。
金切り鋏を使用し、インターネットを参考に形を整えました。まずは軒先用の水切りを屋根材に取り付けます。

続いて、水切りの上からアスファルトルーフィングを屋根材にタッカーで固定していきます。
アスファルトルーフィングは、屋根の防水材になりますので、小屋に水漏れが起きないようしっかり施工する必要があります。といっても幅が足りない時に重ねて張る際、規定量重ねるというもので、重ねる量はラインで示されているので特に難しくはないです。

こちらはホームセンターで量り売りしていたので、数百円で必要量を買えました。量り売りでなければ結構いい値段になります。

最後にアスファルトシングルを貼っていきます。
名前が似ていますが、アスファルトルーフィングとは別物で、こちらは屋根葺き材になります。
他にも薪棚で使用したオンデュリンなども候補に挙がりますが、外観の雰囲気がよりマッチすると思ったので選びました。

施工は、専用の釘と接着剤で行います。
全部揃うジョ〇フル本田恐るべし・・・。それにしてもこれらの消耗品はいずれも一生に一度買うかどうかっていうアイテムですね。その昔教授に一生に一回買えば十分だからと言われながら購入した片対数、両対数のグラフ用紙を思い出しました。

外壁を張る

続いては外壁の施工です。我が家を建てた際の建材の余りが多量にあったため杉の羽目板を使用することにしました。たぶん内装用なので対候性は低そうですが・・・。

用途部材
壁防水タイベック、タッカー
外壁羽目板
胴縁胴縁

外壁を貼る前に防水処理をしていきます。と言っても屋根の項目ですでに貼ってしまっていますが。
壁の防水は防水透湿シートというゴアテックスのような水は通さないが湿気は通す素材を使用します。見た目は紙っぽいです。建築現場なんかで良く見る建築中の建物に貼ってあるアレです。

これもまさか自分で買う日が来るとは・・・。っていうアイテムですが、量り売りしていなかったので50m巻を買いました。40m以上余っています。どうしよ^^;

こちらもアスファルトルーフィングに似ていて、固定はタッカーで施工手順もほぼ同じです。

タイベックの上から、羽目板をビス止めする胴縁を貼っていきます。
ここまでやったところで、防水処理もほぼ完了したのであまりの暑さに作業を中断し再開したのは少し涼しくなった9月末ごろっていう。

ここまでくれば、後はひたすら羽目板を切って、塗って、貼っての繰り返しです。
本当はビスが見えないように固定する方法もあるようなのですが、難しそうだったので断念。
胴縁にビス止めしていきます。

斜めの部材のカットがなかなか面倒でした。

建物四隅とドア枠はそのままだと切りっぱなしの木材が見えて格好悪いので隠します。
ここは予定通り差し色で白を入れました。
全体的に濃いめの色合いなので、これで大分バランスが取れます。

ドアを作る

用途部材
ドア本体枠組み1×4材
ドア内壁9mm OSB
ヘリンボーン赤松?束売りで安かったものを使用
建物側ドア枠2×6材、1×4材
小窓枠自宅の建材の端材 L字の木材

続いて外観の仕上げに入っていきます。
ドアと上部の小窓です。ドアのデザインはインターネットや本を見ながらどんな風にするか迷いました。複雑なデザインはスキル的に無理ですが、折角なので少し懲りたい。

というわけで決めたのはヘリンボーン。もう木材で柄なんか作らないそう思っていた時期が僕にもありました。

構造は1×4でフレームを組んで、そこにOSBを貼った上からひたすらカットした赤松材を並べて置いていったという感じです。フレームの固定はダボで接いでます。OSBとフレームはビスで固定し、ヘリンボーン部分はボンドで圧着しました。

色は自宅であるワンダーデバイスの木部外壁の塗装と同じものを塗りました。家と合わせてみたときに統一感を出す作戦です。

最後に、金具を使ってドアを取り付けていきます。
金具はわれらがヘビーデューティーTヒンジ。ジョ〇フル本田で買いました。その他取っ手やロックもまとめて購入。あまりぎちぎちに取り付けると開閉できなくなるので5mmほど隙間を開けています取り付けます。

小窓の方は、自宅の建材余りにL字の木の棒があったので、そちらをカットして使用しました。
良い感じにはまったので裏からアクリル板をカットして専用のビスで止めます。

まとめ

以上で、建物外観は完成~。長かった・・・。
メインの作業時期が真夏になったこともあって暑さの戦いでした。
素人仕事にしては満足いく出来栄えに仕上がったと思っています。

総コストがどれくらいになったかは分かりませんが10万は超えたかな・・・。
いかんせん木材の高騰が聞いています。2×4材も書籍に掲載されている参考価格では買えませんし。
あとは塗料やタイベックなど結構いい値段の商品もあり、一度ホームセンターに行くと3万くらい消えていくこともざらでした。
ただ、自分のペースで作れるのでちょっとずつ材料調達してコツコツ作れたのは良かったと思います。

なお、建材の余りはまだまだ残っています。もう少し作りたいものもありますが、ネタが切れたら薪ストーブの燃料にしたいと思います。

内装はこんな感じ。
まだまだ荷物を詰め込むゆとりはありますが、それほど大きく作れなかったので、考えて使っていきたいですね。